kintone(サイボウズ社が提供するクラウド型業務アプリ構築ツール)を導入する前、多くの会社が期待するのは「Excelでの作業が減る」「情報が一か所に集まる」など、作業効率の向上かもしれません。それも事実です。でも、現場から聞こえてくるのは、そこで終わらない話ばかりです。愛知県内の2社の事例をもとに、想定外の変化とはどういうものかをお伝えします。

想定外だったのは、現場の変化

ウィルビジョンでは、システムは導入したら勝手に良くなるものではなく、期待した効果は、自ら作り出しにいくものだと考えています。だからこそ、業務設計という考え方を大切にしています。
ただ、この記事で伝えたいのは、その先で起きた「想定外」の変化のほうです。

想定外とは何か。一言でいうと、人の動きが変わることです。現場が自分から動き出したり、使う人が自分で仕組みを直し始めたり。システムを入れただけでは絶対に起きないことが、使い続けるなかで動き始めます。

自動車整備業での導入事例

ある自動車整備業の会社では、複数のExcelでスケジュールを管理していました。予定を1件変えるだけでも手間がかかり、入力の抜け漏れも起きる。貸し出すはずの代車がどこにあるか分からなくなることもありました。何社かにシステム化を相談しましたが「できない」と言われ、最後に私たちへ話が届きました。

kintoneに切り替えて、それまで管理にかけていた工数は年間で48日分以上減りました。ただ、この会社で面白かったのは、数字よりも人の動きのほうです。

作業の状況が一目で見えるようになると、整備士が自分から事務員へ報告もするようになりました。見えるようになったことで、自然とそうなったのです。このひと手間が、対応漏れや売上漏れの防止につながっています。代車の場所もすぐ分かるようになり、探し回る時間がなくなりました。

もうひとつ。この会社では、できあがった仕組みを見て、社員が自分でアプリや一覧、集計を足し始めました。「自分たちでもできる」と分かったことが、次の一歩になっています。うまくいった背景には、業務の整理ができていたこともあります。だから、今のやり方をなぞるだけで終わらせず、いくつかの案を比べて、より運用しやすい形を選べました。

「納品すれば終わりではなく、現場が回り始めた日がゴール」。そう考えているのは、こうした変化が導入後に起きるからです。

塗装業での導入事例

ある塗装業の会社では、もともと使っていた社内システムが仕事のやり方に合わず、作業に支障が出ていました。そして、業務の効率化や課題解決を目指し、私たちに相談がきました。

お客様と一緒にシステムをつくっていく中で、特に重要だったのが「要件の引き出し方」です。
お客様自身も「やりたいことをうまく言葉にできない」場面が多くありましたが、打ち合わせの中で意図をくみ取りながら整理していくことで、「本当はこうしたかった」という部分まで一緒に拾い上げることができました。その結果、現場にフィットしたアプリを構築することができました。

そして、想定していなかったのは、そのあとです。この会社では、私たちが用意した仕組みに、社員が自分で作ったものを足して、いまでは社内の仕事のほとんどをkintoneで回すようになりました。使う側が、自分たちで育て始めたのです。

進め方にも、ひとつ考え方があります。何でもkintoneに詰め込むより、柔軟さや独自性が求められる業務はkintoneに任せ、請求など一般的な業務はパッケージシステムまかせる。役割を分けることで、それぞれの得意を活かせます。

「導入すること」より「動かし続けること」が先決

2つの事例に共通していたのは、狙っていた効果だけではなく、
「社員がシステムをみて自発的に動くようになった」
「社員が自分で機能を追加し、自分たちで回し始めた」
などの変化が起きたことでした。

こうした変化を生むのは、システムの機能よりも運用の考え方です。誰がどの場面で使うか、今の仕事のれをどう変えるか、動き始めたあとは、誰が手を入れていくか。ここを最初に詰めた会社とそうでない会社で、その後がはっきり分かれます。

だから私たちは、業務のヒアリングから整理、運用の設計、アプリの設計・開発、操作のレクチャー、導入後の運用支援まで、一緒に手を動かします。2008年の設立以来、120社以上の導入・構築に関わり、顧客継続率が90%以上を保てているのも、この関わり方を続けてきたからです。CyPN Report(サイボウズ公式 パートナー評価制度) インテグレーション部門で 5年連続星を獲得出来ているのも、その積み重ねです。

私たちが考える想定外の効果とは、機能が増えることではありません。現場が自分たちで仕組みを直し始めること、人の動きが変わること、そして「もっとこうしたい」という声が現場から出てくることです。そこまで届いて、はじめて導入は成功だと思っています。

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よくある質問

Q. kintone導入の費用はどのくらいかかりますか。

A. 規模や業務内容によって大きく変わりますが、まずは現状の業務規模をご共有いただくことで、費用感の目安をお伝えできます。構築費用に加えて毎月のライセンス費用が発生しますが、詳細は無料相談の場でご説明しています。

Q. 導入からどのくらいで現場に定着しますか。

A. 案件の規模にもよりますが、導入から1~3ヶ月程度が一般的な目安です。

Q. 一部の部署だけで小さく始めることはできますか。

A. できます。小さな範囲から始めて、現場で使われる形ができてから少しずつ広げていく進め方は、無理がなく定着もしやすいです。まずは一番困っている業務からで大丈夫です。

Q. うちの業種でもkintoneは合いますか。

A. 業種を問わず使えます。今回ご紹介したのは自動車整備業と塗装業ですが、製造業や建設業、サービス業などあらゆる業種でkintoneは活用されています。大切なのは業種よりも、業務の流れに沿って設計できるかどうかと成果を出すためにどんな設計するかです。まずは今の業務をお聞かせください。

Q. 導入したあと、社員が自分たちで使いこなせるようになりますか。

A. なります。作って渡して終わりにせず、操作のレクチャーや導入後の相談を通じて、社員の方が自分で直したり足したりできる状態を目指すことも可能です。実際に、社員の方が集計やアプリを追加し、社内の業務を自分たちで回すようになった会社もあります。