みなさん、こんにちは!
今回は、4月15日(火)にZepp名古屋で行われたkintone hive nagoyaの参加レポートをお届けします。
kintone hiveとは
kintone hiveとは、「kintoneの活用アイデアをユーザー同士で共有するライブイベント」です。
日頃から業務でkintoneを使いこなしているユーザーが集まり、それぞれの視点で業務改善につながるkintone活用ノウハウを披露・共有します。

kintone ユーザー事例
登壇者のみなさんは業種や関わっている業務が異なります。
しかし共通して、自分達に合う業務改善方法は何か、どうしたら社内に浸透するのか、熱い思いとともに発表していて非常に勉強になりました。
また、今年の名古屋は「仲間」「ユーザーファースト」がキーワードになっているように感じました。
それでは、簡単に登壇者のみなさんの発表を振り返っていきます!
ワクワク株式会社 金子さん
トップバッターは、ワクワク株式会社 金子さんです。
金子さんは、kintoneを入れたら業務の管理がしやすくなるんじゃないか、とトップダウンで導入を決めて、まずはタスク管理アプリを作成して使い始めたそうです。

タスク管理を使い始めると、社内で興味を持つ人が出てきたので、全員に管理者権限を付けて、自由にアプリ作成ができるようにしました。そのため、社内浸透は比較的すぐに実現したそうです。
しかし、自由にアプリを作れるので「俺の(私の)アプリ」が大量発生することになってしまい、結果的に情報を調べるのにも時間がかかるようになってしまいました。
これを改善するためにプロを頼ってkintoneを生まれ変わらせることに。
まず、2週間見ていないアプリは削除し、野良アプリを削減。その後、アクションやタブ表示プラグインを利用して、情報を見るアプリを1つに集約していきました。
その結果、人材育成やコミュニケーション、働き方改革にもつながったとのことです。
浸透後に発生した問題をどう解決していったか「つまづきポイント」の解決方法を聞けて興味深かったです。社名の通り「ワクワク」しながら働くと仲間が増えていく、と仰っていたのが印象的でした。
株式会社データセレクト 森さん
2番目は、株式会社データセレクト 森さんです。
森さんは、自分だけでなく全ての人が「楽して働ける」状態にするために、2014年から使い方が変わらなかったkintoneを使って、まずはシフト管理のアプリ作成を行ったそうです。

シフト管理をkintoneで実現する際に、「改善したいけど業務が分からない」「kintoneで何ができるか知らない」といった壁にぶつかります。そこで、業務の流れを見直し、kintoneに置き換えるところとそうでないところを明確にしてからアプリを作成することで、工数を15時間削減することができました。工数削減だけでなく、この業務を行う際のストレスや体力も減らすことにつながりました。
この成功体験から他の部署の業務改善もkintoneを使っていくようになります。
費用の承認を得る為に、無料期間でプラグインを使ってアプリを作成し、説得材料に。また、社内研修を行った後は、研修を受けた社員が自主的にアプリを作成してくれるように。さらに、クライアント連携をkintone化したことで、お客様が自然とkintoneを触る状態になりました。
その結果、昨年末にオフィシャルパートナーとして、kintoneの利用者から広める立場になっています。
データセレクトさんの事例発表は、導入にあたって考慮する業務の洗い出しや、上司への説得など、担当者が困る事項トップ10に入りそうな内容をクリアしていて、とても参考になるなと思いました。また、kintone愛好家チームが精力的に社内外の業務改善を行っているのも印象的で、社内ベンチャーが発足するまでになっていて、凄いなと思いました。
ちなみに、、
データセレクトさんは弊社が構築をさせていただいたお客様です!ご興味のある方は是非お問い合わせください!
豊田プレステージホテル 早田さん
3番目は、豊田プレステージホテル 早田さんです。
もともと経営者の稲熊さんがkintoneに興味を持っていたことと、ホテルの独自システムを使っている業務を一括管理できるようにしたいということから、kintoneを利用することになりました。まずは、紙で行っていた業務の引継ぎ管理を行うアプリをkintoneで作成したそうです。

kintone導入前は、年間1,000枚以上の紙を使って管理していた引継ぎ業務での紙の利用が、導入後は0枚になり、さらに、kintoneに情報が集約されているので業務効率が上がりました。
しかし、「ユーザーの理解」を得ることと「既存のシステムとの兼ね合い」という壁にぶつかります。
まず「ユーザーの理解」について、導入することによる「メリット」を説明し、隣で操作を教えることで、PCを使えなかった人も導入から1か月でアプリを使えるようになったそうです。
また、2クリックで作業が完了するようにしたり、一目で何のアプリか分かるようにポータルにアイコンを設定したり、分かりやすさを徹底したそうです。その結果、アプリを使ってもらえるようになり、業務効率が良くなっただけでなく、仕事の見える化や管理の一元化が可能になりました。
kintoneの担当者が一人という状況で、社内浸透が出来ているのでノウハウがとても参考になると思いました。実際にアプリを使う人の声を聞いて、その人たちにとっての「使いやすさ」や「見やすさ」を重視すると、忌避感も緩和されて使ってもらいやすくなるんだなと感じました。
日本海ガス絆ホールディングス株式会社 松井さん
休憩を挟んで4番目は日本海ガス絆ホールディングス株式会社 松井さんです。
元々、スタンドアローンの販売管理システムを利用しており、そのシステムへの登録の際に、誤登録が頻発したり、データを登録するためにPCの前に行列ができたりと、業務負担になっていたことからシステムのkintone化を検討したそうです。

販売管理システムをkintone化するにあたり、上層部を説得する必要がありました。そこで、松井さんは、1人あたり3分の残業をなくすことができれば、導入時の金額を回収できると考え、まずは作業がすぐに楽になる(=効果がすぐに表れる)業務のアプリから作成を始めました。
作成したアプリを利用してもらい、その結果を受けて上層部を説得。その後、スタンドアローンになっていた販売管理システムをkintoneで再構築しました。kintoneで構築したことで、会議中にダッシュボードでリアルタイムに数字を確認することができ、方針や作戦の変更を素早く行えるようになりました。その結果、会議資料の作成は0になり、削減した残業時間はトータルで2,000時間を超えるまでになりました。
上層部に「いいな」と思わせるための作戦と、現場が使いやすいアプリを作成することを徹底しているのが、浸透の秘訣だと感じました。
重機商工株式会社 岡田さん
5番目は重機商工株式会社 岡田さんです。
社内は紙だらけ、というところから業務改善をスタートした岡田さん。始めはExcelで業務改善をしていましたが、kintoneと出会い、部署での導入を始めたそうです。

最初に作ったアプリは、作った自分でも使いたくないと思ったそうです。
そこで、kintoneやプラグインの勉強からスタートし、そこからユーザーが使いやすいアプリを作る事につながり、部署での業務改善を実現することができました。しかし、全社導入への決心はなかなかつかず、そんな中で、kintone cafeやkintone hiveに参加してヒントを得たことで、全社導入に踏み切ることができたそうです。
システムの担当者が自分一人という状況だと、相談相手がいないので、実現方法が分からないことも多いと思います。コミュニティに参加することで、導入のヒントや楽しむコツを知ることができたり、同じ悩みを持つ人と出会ったりすることができ、失敗を恐れずに挑戦する勇気を貰えると仰っていたのが印象的でした。
株式会社アイシン 吉田さん・三宅さん
ラストは、株式会社アイシン 吉田さん・三宅さんです。
年間2,000件以上の購買処理がある中で、基幹システムと現場の間で「伝統のExcel」を使っていたそうですが、業務負荷になっていたため、kintoneに置き換えを検討することになったそうです。

部署内だけで利用するという点とExcelの運用だと難しいという点を前面に出して、上司の方にサポートをしてもらいながら社内承認を得たそうです。また、運用の見直しを行うことでフローをシンプルにし、業務の効率化を実現したそうです。その結果、年間で6,000時間削減することに成功しています。
エンタープライズ企業に限らず、導入する際に社内の承認を通すことがネックになる企業も多いと思います。担当者だけでは難しいことも沢山あると思うので、上司の方を巻き込んでサポートしてもらうというのも大事なことだと感じました。また、導入前に業務フローを見直すことも大事ですね。
全体を通して
今年は「仲間の力を借りて」業務改善に取り組むという事例と「ユーザーに寄り添って」業務改善に取り組む事例が多い印象でした。担当者が一人という企業も多いと思いますので、悩んでいる方にとって非常に参考になる事例だったように感じました。
活用の始め方、周りの巻き込み方、作成後の運用の仕方など、自社で活用する時はもちろん、今後のサービス向上にも活かしていきたいと思います!


kintone hive 2025 東海・北陸地区代表者は…
日本海ガス絆ホールディングス株式会社 松井さんです!おめでとうございます!!

10月の幕張での決戦も楽しみですね。
登壇者のみなさん、お疲れさまでした!
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